西原理恵子が描く熟年恋愛エッセイ漫画の最新刊「ダーリンは73歳」を電子書籍で読みました。
ダーリンは73歳 ぷりぷり熊編のあらすじ
今回は短編エピソードが21話収録されてるわ。1話目からいきなりすごいのよ。
高須先生が、昭和天皇が側近に語った回想録の原本「昭和天皇独白録」を、ニューヨークのオークションで競り落とすっていう、一般人には縁がなさすぎる壮大なスケールの話。
これが2017年12月にニュースになってたけど、高須先生が落札して宮内庁に寄贈したらしい。
▽その時のニュースがこちら
ニュースでは1700万円で落札されるとの予想がされてたけど、実際そんなもんじゃなかったわ。さすが院長。
他にも1億円を紛失する話や、少し前に暴力コーチ騒動で話題になった宮川紗江選手をサポートしたこと、世界中の貧しい地域の学校への資金援助の話なんかを、西原理恵子が高須先生のすごい功績をめちゃくちゃにこき下ろしてるわ。
過去には高須先生が所属するフリーメーソンのことを漫画にして怒られたりしてたけどあれって大丈夫なのかしら?
ダーリンは73歳 ぷりぷり熊編の感想
まあ、結論から言うとおよそ4回泣いたよね。
ダーリンシリーズは今回が4作目。70歳、71歳、72歳、73歳と来てるんだけど、今までは老人同士のバカップルっぷりが痛々しいけど可愛らしい、そんで純愛なのが時々ジーンとくる。
っていう路線だったんだけど、今回はそれに加えてかなりのしんみり路線行ってた。
今までは、2人でファーストクラスに乗ってドバイに行ったり、豪快にヘリで富士山に登って5分で帰ってくるとか、とにかく超活動的な老人だったんだけど、今回はベッドの上で寝てる高須院長を西原氏が看病するシーンが多かった。
それに高須院長が西原氏に「自分が死んだら喪主をやってほしい」って頼んだり、「最後の恋人」って表現したり。
©ダーリンは73歳より
院長がガンを患ってから2人の関係も変わってきたのかなって思う。所々に、2人の関係の近い先に死別があることを意識してるのがなんだか辛かったわ。
それもあるのか、2人の仲はさらに良くなってるように思えるのよね。1作目から順に読んでいくと、西原氏が、70歳の高須院長よりも73歳の院長をさらに愛してるのが伝わってくる。
それで西原氏がすっごく幸せそうなのがなんだかこっちまで嬉しくなるのよね。
彼女って結婚相手がアル中のDVだったもんだから、それは苦労したのよね。毎日かあさんを描い始めた頃なんて地獄だったはず。
©ダーリンは71歳より
でも、そんな風に苦労した人が幸せになるのって希望があっていいわ。しかも私がとってもいいなって思うのは、西原氏自身は全然変わってないのよね。
若い頃も、DV夫と結婚してる時も、億万長者の高須院長と付き合ってる今も、彼女自身はずーっと破天荒な人。だけど、そのままの彼女で無事に幸せになれたってのがいいじゃない!
よく自己啓発本なんかで「女が幸せをつかむためのなんとか」みたいな本を見かけるけど、西原氏を見てると自分を変える必要なんかない、そのまんまで生きてて大丈夫!って思えてくるわ。
まあ私はもともとそんな自己啓発本は読まないけど。でも生まれ持った性格そのままの、気取らない生き方って本当に魅力的だと思う。
エルサも歌ってたじゃない。「ありのーままのー」って。あれ歌ってたMay Jさんってどうなったの?まだやってる?
今時代は「ありのままの自分で生きていく」なのよ。理想の自分を追いかけるなんてしんどいしんどい。やめとけって。
とはいえね。
気取らなすぎて、この「おばはん本当に最悪ね」って思った一コマもあったわ。これ。
©ダーリンは73歳より
将棋の藤井君のことを「天パのガキ」ってひどすぎない?日本中探しても、自分の本にこんなひどい事書く人いないと思う。なんつー人かしらねまったく。
高須院長、全身ガンに新しい治療で戦ってるって報道で見たけど、本当に打ち勝ってほしいわ!そして「ダーリンは100歳」まで描いてほしいッ!
▽ダーリンは73歳 2019/1/22発売
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